「コストコ亀山は、結局いつできるの?」――亀山市民なら、一度は口にしたことがある疑問ではないでしょうか。
2022年に立地協定が結ばれてからしばらく動きが見えず、「本当に来るの?」という不安も高まっていました。
ところが、2025年10月に市と開発事業者との間で「官民連携協定」が結ばれたことで、ついに「まずは土地の造成工事を進める」という方向性が示されました。
一方で、「造成した土地に必ずコストコが建つとは限らない」という、情報も…。
この記事では、これまでの経緯から都市計画の変更内容、官民連携協定のポイント、そして「場所変更」の可能性まで、解説します。
コストコ亀山計画 候補地とこれまでの経緯
コストコ候補地
年表でみる主な動き
コストコ誘致で動いた「街づくりのルール(用途地域)」
亀山市は、2022年8月、コストコのような広域集客型の商業施設を見込んで、街づくりのルール(用途地域)の変更を行いました。
「そんなに簡単に変えられるの?」と思うかもしれませんが、実際には
- 専門部署による検討
- 都市計画審議会などでの審議
- 公告・縦覧の手続き
といったステップを経ており、決して一夜で決まる話ではありません。
つまり、「コストコ誘致のために、街づくりの根本ルールまで見直した」というのが、今回の用途地域の変更のポイントです。
2025年10月22日「官民連携協定」とは?内容をカンタン整理

計画が止まっていた状況を動かすために、亀山市と民間事業者が結んだのが「官民連携協定」です。
官民連携協定ってどんなもの?
ざっくり言うと、
亀山市と開発事業者の協定の主なポイントを表にまとめます。
官民連携協定の概要(2025年10月22日締結)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 協定名 | 亀山市太岡寺町地区(コストコ予定地)における開発事業に関する官民連携協定 |
| 日付 | 令和7年(2025年)10月22日 |
| 相手方 | 北村組・長工・北栄アセットマネジメント特定建設事業共同企業体(JV)。 |
| 協定の目的 | 産業関連施設(物流を除く商工業等)の開発にあたり、官民が役割を分担し、地域経済の振興に寄与すること。 |
| 有効期限 | 2025年10月22日から、進出企業への造成地引渡しまで。 |
市と民間で「誰が何をするのか」
| 区分 | 主な役割 |
|---|---|
| 市が担うこと | 手続きへの助言、法的手続の情報提供、進出企業への奨励金交付、本事業に関する地権者・市民からの要望の情報共有、企業誘致の協力など。 |
| 民間(JV)が担うこと | 事業計画立案、企業誘致調整、用地測量や物件調査、地権者の合意形成、敷地造成工事など、開発に必要な実務全般。 |
ここで重要なのは、「コストコの最終決定を待たずに、まずは土地の造成を進める」方向に舵を切った、という点です。
これにより、「コストコが決まらないから何もできない」という“足踏み状態”から、「とりあえず産業用地として完成させる」という段階に進もうとしているわけです。
官民連携協定の“落とし穴”?造成してもコストコにならない可能性

市民として気になるのが、「造成した結果、本当にコストコが来るのか?」という点です。
協定の目的に書かれていること
協定の目的には「産業関連施設(物流を除く商工業等)の開発」と書かれています。
この「産業関連施設」には、コストコのような商業施設だけでなく、一般的な工場なども含まれると考えられます。
そのため、商業施設(=コストコ)を想定して用途地域を商業地域に変えたにもかかわらず、結果として“普通の工場”が進出する可能性もある、という状況です。
問題点を整理
| 視点 | 内容 |
|---|---|
| 市民目線の期待 | 「コストコができるからこそ、用途地域まで変えて応援した」というイメージ。 |
| 協定上の位置づけ | 「産業関連施設(物流を除く商工業等)」であり、必ずしもコストコに限定していない。 |
| リスク | 造成だけ進み、最終的に別の企業(工場など)が入る可能性がある。 |
令和7年12月の亀山市議会(草川市議の一般質問)での答弁
| 視点 | 内容 |
|---|---|
| 草川市議の指摘 | 「なし崩し的に工場立地を容認するのは問題ではないか」との指摘がなされる。 |
| 市の答弁 | 「あくまでコストコが最優先」としつつ、「誘致困難になった場合は他の企業の進出も進める」ことも認めている。 |
「場所変更」の話も浮上?2025年12月亀山市議会でのやり取り

2025年12月10日の亀山市議会では、「コストコ誘致の行方」についても、より踏み込んだ議論が行われました。
議論の主なポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 草川市議の指摘 | 「場所を変えてでもコストコ誘致を実現すべきでは」との提案が議会で示される。 |
| 市の答弁 | 「立地場所は企業側が決めるもの」として、市が積極的に候補地選定に関わることには慎重な姿勢を示し、引き続き、現在の候補地で、誘致を進めていきたいと答弁したが、一方で、市内他地域への立地の可能性も完全には否定しなかった。 |
今後動きそうなポイント
| 項目 | 期待・懸念 |
|---|---|
| 造成工事の進展 | 官民連携協定により、「まずは産業用地として完成させる」方向で、造成工事が動き出す可能性が高い。 |
| コストコ側の判断 | 建設費高騰などを踏まえ、「太岡寺町で採算が合うか」「他の場所ならどうか」を含めて最終判断をする局面。 |
| 別企業進出の可能性 | コストコ誘致が難航した場合、他の商工業系企業(工場など)が入る可能性も視野に入れられている。 |
現地ではまだ目に見える大きな動きは少ないものの、水面下では協定締結や議論が進んでおり、「止まっていた時計がゆっくり動き始めた」段階と言えそうです。
まとめ
最後にポイントを整理します。
- 2022年2月、コストコと亀山市・三重県が立地協定を締結し、早ければ2023年着工・2024~26年開業という見通しが示されていた。
- しかし建設費高騰などを背景に、コストコ側が出店時期を見極める状況となり、計画は停滞していた。
- その間、亀山市はコストコ誘致を前提に都市計画を変更し、亀山PAスマートIC周辺地区の用途地域を商業施設を想定した形へ変更している(決定日:令和4年8月30日)。
- 2025年10月22日には、市と開発事業者との間で官民連携協定が締結され、「コストコの最終決定を待たずに、まずは土地造成を進める」方向が打ち出された。
- ただし協定の目的は「産業関連施設(物流を除く商工業等)」であり、造成後に必ずコストコが建つとは限らず、他企業(工場など)の進出も視野に入れられている点には注意が必要。
- 2025年12月議会では、「場所を変えてでもコストコ誘致を実現すべき」との提案も出され、市長は「立地は企業判断だが、あらゆる選択肢を排除せず最善を尽くす」と答弁している。
現時点では、「造成工事が動き出す可能性は高まったが、その先に本当にコストコが来るかどうか」は、まだ確定していません。
今後の注目ポイントは、造成工事が実際に始まるか、コストコ側が正式に出店を決めるか、市がどんな企業を誘致しようとするのか――この3つの動きになりそうです。

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