津駅周辺では、西口・東口の駅前広場と東西自由通路をまとめて整備し、国のバスタプロジェクトとも連携した「交通の拠点づくり」が進んでいます。
ここでは、公式資料をもとに、西口・東口の整備内容とスケジュールなどを、わかりやすく整理します。
津駅周辺整備の全体像と「バスタ」の位置づけ
津駅周辺の整備は、次の考え方を土台にしています。
- 公共交通(バス・鉄道・タクシーなど)の乗り換えを今より便利にする
- 歩行者がゆったり滞在できる駅前空間をつくる
- 東西自由通路で駅の東側と西側をつなぎ、回遊しやすいエリアにする
- 国の「バスタ」プロジェクトと連携し、広域交通の拠点とする
「バス」と「タクシー」が合わさった愛称で、バス乗り場とタクシー乗り場を集約し、鉄道などとあわせて乗り換えをしやすくしたターミナルを指します。
津駅周辺では、このバスタ構想と一体で駅前広場を作り替えていくことが想定されています。
津駅西口駅前広場の整備内容とスケジュール
西口広場で目指す姿
西口駅前広場の再編の主なポイントは次のとおりです。
- バス停・タクシー乗り場・一般車の送迎スペースを整理し、どこから何に乗れるかをわかりやすくする
- 歩行者の動線(歩くルート)を見直し、バスや車との交錯を減らして安全性を高める
この結果、現在のように「どこに並べばいいのか分かりづらい」「車と人がごちゃつく」といった状態から、落ち着いて乗り換えができる駅前空間になることが期待されています。
西口整備スケジュール
西口の整備スケジュールは、「令和7年度 第3回 津駅周辺道路空間再編検討委員会」にて、以下のとおり、示されています。
| 年度 | 内容 |
|---|---|
| 令和7年度 | 詳細設計 |
| 令和8・9年度 | 工事 |
| 令和10年度 | 供用開始 |
整備後のイメージは動画で確認できます!
西口の将来像をイメージしやすい動画が、津市のYouTubeで公開されています。
津駅東口駅前広場の整備内容
東口が担う役割(交通ターミナル)
現状と計画のポイントを整理すると、次のようになります。
- 現在の東口ロータリーと駅前通りは、バス・タクシー・一般車が混在し、歩道も狭めで混雑しやすい
- 今後は、バス乗り場を整理し、行き先ごとに分かりやすい乗り場構成にすることが検討されている
- 路上カーシェアやシェアサイクルなど、新しい移動手段と組み合わせ、鉄道・バス・タクシー・カーシェアなどをまとめた「結節点」とする
これにより、東口は「県内外の利用者が集まるターミナル」としての機能を強めていきます。
国土交通省による「バスタ」整備方針検討の動き(2026年度)
2026年度、国土交通省は津市中心部にある津駅周辺で、集約型公共交通ターミナル「バスタ」を整備する方針の策定に向けて、本格的な検討を始めます。
津駅では、西口・東口の駅前広場再編や東西自由通路の整備、民間による複合建築物構想などと組み合わせて、こうしたバスタ機能をどのような形で実現するかが今後の大きなテーマとなります。
バスタとは何か・津駅での意味
- 「バスタ」は、「バス」と「タクシー」が合わさった愛称
- バス乗り場とタクシー乗り場を一か所に集約し、鉄道などとも連携させた大規模な交通ターミナルを指す
代表的な例としては、
- 東京の「バスタ新宿」
- 高速バスや路線バスを集約し、JR新宿駅とデッキで接続している
- バス会社ごとにバラバラだった乗り場を一つの施設にまとめたことで、利用者にとっての分かりやすさが向上した
などが挙げられます。
津駅では、
- 西口・東口の広場整備
- 民間複合建築物構想
- 東西自由通路の整備
といった要素を組み合わせながら、「津駅版のバスタ」をどのような形で実現していくかが、今後の大きなテーマになります。バスとタクシーが集約された「バスタ」ができることで、津駅周辺は、県内外を結ぶ交通の要として、これまで以上に重要な役割を果たすことが期待されています。
民間事業者主体による複合建築物整備(津駅東口)

東口側では、民間事業者を主体とした複合建築物整備の構想が検討されています。
イメージとしては、次のようなものです。
- 東口の交通ターミナルと直結する位置に、商業・オフィス・宿泊などを組み合わせた複合ビルを整備する構想
- 駅を利用する人が、そのまま買い物・食事・ビジネス・宿泊などにアクセスできる、便利な「駅前の拠点」をつくる狙い
令和8年度は、整備の可能性調査をしている段階です。
津駅東口に「ほこみち」制度を適用へ


東口駅前通り(県道津停車場線)では、「ほこみち(歩行者利便増進道路)」の指定を見据えた歩道拡張が検討されています。
ほこみち制度の特徴は、
- 道路の一部にベンチやテーブル、オープンカフェのテラス席、キッチンカーなどの設置がしやすくなる
- イベントやマルシェなどを開催しやすくし、にぎわいを生み出す
といった点です。
津駅東口では、
- 車線数を見直して歩道を広げる
- 広がった歩道にベンチやカフェスペースを設ける
- バスを待つ時間を「ただ立って待つ時間」ではなく、「ゆっくり過ごせる時間」に変える
ことが目標になっています。
東西自由通路の構想

東西自由通路は、改札の外で、駅の東側と西側を自由に行き来できる通路です。
現状の課題は、
- 津駅の東口と西口を往来する場合、鉄道定期利用者を除いて駅舎内を通行できないため、地下通路や駅南側の踏切道を利用して、迂回しながら通行する必要がある
といった点です。
東西自由通路の整備によって、
- 東口から西口へ、あるいは西口から東口へ、短いルートで移動できるようになる
- 西口の行政・ビジネス機能と、東口の商業・宿泊・バスタ機能が一本の動線でつながる
- デッキなどと組み合わせれば、雨の日でも濡れにくい移動が可能になる
といった効果が期待されています。
一方で、
- 通路の位置や高さ(地上か2階レベルかなど)
- 鉄道事業者との協議内容
- PPP/PFI(民間の資金・ノウハウを活用して整備する手法)などの事業手法をどうするか
といった点は、まだ検討が続いている段階です。
そのため、東西自由通路は「将来の歩行者ネットワークの骨格」として位置づけられつつ、今後の協議を通じて具体化していくことになります。
まとめ
最後に、この記事のポイントを整理します。
- 津駅西口駅前広場は、「安心・快適な移動を支える交通結節点」として整備され、令和8・9年度に工事、令和10年度に供用開始予定
- 東口側は、「広域から人が集まる交通ターミナル」として、バス・タクシー・一般車の動線整理と、歩道拡張・ほこみち導入を進める方針
- 東口周辺では、民間事業者主体による複合建築物整備の構想が検討されており、商業・業務・宿泊などを組み合わせた駅前拠点づくりが視野に入っている
- 東西自由通路は、東口・西口・バスタ・複合建築物をつなぐ歩行者ネットワークの骨格として位置づけられ、協議を経て具体化していく
- 「バスタ」は「バス」と「タクシー」が合わさった愛称で、津駅周辺では、このバスタ構想と駅前広場整備をセットで進めることで、県都・津市の玄関口としての役割を高めていく
参考にした資料
- 令和7年度 第3回 津駅周辺道路空間再編検討委員会 資料(特にP40:西口整備スケジュール)
- 津駅周辺基盤整備の方向性(ビジョン)
- 津駅周辺道路空間再編・津駅周辺道路空間検討の取組(津市・三重県の公式資料一式)
- 津駅東口交通ターミナル上部空間活用等に関するサウンディング型市場調査関連資料
- 津駅周辺、国交省がバスタ整備方針策定へ 事業化へ前進(新聞・WEB報道)

コメント